肌クリニック 表参道皮膚科では肌トラブルの治療施術の受付、相談などの受付けをしております。
年齢とともに目尻や額、口元のしわが気になるものです。しわの原因は紫外線による光老化、皮膚の乾燥、内因性の老化などです。
皮膚は、表皮、真皮、皮下脂肪にわかれています。
真皮にある膠原繊維、弾力繊維が、皮膚の延び縮む性質を担っています。関節部の生理的なしわは別として、美容上問題となるしわはこの繊維が変成し切れて出来ます。伸び切った輪ゴムを想像して下さい。これがしわの本体です。年齢、紫外線によてこの繊維の変化がさらに進行します。
しわを直すには、切れた繊維を吸収して、新たに繊維の合成を誘導する事です。
今まで常識では、できてしまったしわは外科手術以外、直せない、というものでしたが、現在は、FDA(米国の厚生省に相当する機関)に認められた、紫外線による肌の老化の治療薬であるレチノイン酸を使ったシワ改善治療等、外科手術以外の治療法も行われています。
以下では、様々なしわの治療の方法について、具体的にご説明します。
現在、アメリカで最も注目されている治療法です。しわ伸ばし効果があり、皮膚を若返りさせる外用剤です。当院では、診察の上、しわ、光老化の著しい患者さんに使用しております。
トレチノイン(レチノイド)とは
1982年、重傷のニキビ治療薬として皮膚科の治療に加わりましたが、シワが浅くなる、皮膚が若返ったとの思わぬ効果が認められました。アメリカの皮膚科医の奥様の間で広まり、現在では、正式にシワ伸ばし治療薬として認められています(1994年)。ただし医師の診察と、処方箋が必要です。日本ではいまだに未認可ながら、多くの美容皮膚科で使用実績があります。
トレチノイン(ビタミンA酸のことで、化粧品に配合されているビタミンA=レチノールではありません)には、変性した繊維を溶かし吸収する作用、新しい繊維の合成を誘導する作用が有ります。しかし、深いしわ、紫外線で傷んだ肌を10代の肌質に若返らせる程の効果は有りません。現在のあなたの肌質が5〜10才くらい若返ると期待するのが妥当です。
トレチノインの副作用は?
外用後に、ぴりぴり感、皮膚の赤みが有る時は、このような症状が消えるまで外用を中止します。症状が消えれば、又再開します。
通常は、長くとも2〜4週間でこのような刺激感は感じなくなります。
アメリカでは、外用剤として用いる限り、重い副作用は報告されていません。通常の使用量のトレチノイン軟膏を外用剤で使用しても奇形は出ないと1993年(1982年発売開始)に結論づけられています。
日本では、使用する際には妊娠の有無を確認します。妊婦には使用できない事は勿論のこと、妊娠希望の場合には、念の為薬剤を中止して1〜2ヶ月間薬剤を体内から排泄させる必要があります。
動物実験では、人間に外用剤として使用する通常量の500〜1,000倍の量を内服で使用すると、動物の胎児に異常(催奇形性等)が起きる可能性が指摘されています。また通常人間に外用剤として使用する量の100〜320倍の量を外用しても動物の胎児に異常が認められなかったという報告が有ります。
当院では、これらの点を十分説明し患者さんの納得の上治療を開始します。診察せずにトレチノインを処方する事は出来ません。ご希望の場合は、ご予約の上必ず受診してください。保険証も忘れずにご持参ください。
レチノール入りの化粧品の効果は? 又、トレチノイン(レチノイド)との違いはなに?
肌の若返り(しみ、しわ、美白効果等)効果が期待できるのはトレチノインです。レチノール(ビタミンA)は、トレチノインに比べ皮膚に対して直接的な作用はあっても極わずかです。
レチノールとは、ビタミンAそのものです。βカロチン(ビタミンAが2個結合したもの)やレチノール(ビタミンA)が、体内で活性化されるとトレチノイン(レチノイド)になります。
レチノール(ビタミンA)をお化粧品として使用すると、ごく一部が皮膚でトレチノイン(レチノイド)に変換されます。変換されたトレチノイン(レチノイド)が、色々な有益な皮膚に対する作用を持っています。ですから100%純粋なレチノール(ビタミンA)には、残念ながら皮膚の若返り(シワの改善)をほとんど期待できません。もし、しわ伸ばし効果があってもごくわずかです。
ですから、肌の若返りを期待する場合、レチノールではなくトレチノインそのものを使用する方がより直接的効果が期待できます。ただトレチノインの副作用を心配なさる方にはレチノール配合の目元外用剤( teamine) も処方可能です。
皮膚に浅い傷を作り(レーザーの熱で皮膚の表面を溶かす方法や、ブルーピーリング:トリクロロ酢酸(TCA)で皮膚の表面を溶かす方法)、皮膚を再生させます。こうすると皮膚の再生時に繊維も新しく作られ、しわが改善されます。しかし、全麻酔の必要性、傷が治るまで2〜3週間かかること、炎症後の色素沈着が起きる事等、日本人には浸透しにくい治療法です。
当院でもコラーゲン注射の治療をしております。
ひたいの深いシワ等に、コラーゲンを注入する方法です。注射後3〜6カ月でコラーゲンが吸収され元に戻ります。定期的な注射が必要になります。
コラーゲンについて
Colla(Kolla)は、動物の皮膚に多く含まれるにかわ(膠)の事で、gen は、もと(元)の意味です。
英語でコラーゲン、日本語で膠原線維です。
コラーゲンは、食べ物では、お菓子のゼリー、魚の煮こごり、ふかひれ(80%がコラーゲン)等に多く含まれています。
化粧品に含まれているコラーゲンは、肌の保湿性を高めます。肌から吸収されにくいので、洗顔すると肌の表面からなくなりますので、毎回補給する必要があります。しかしながら、今は肌からの吸収が可能なコラーゲンが開発されています。
飲むコラーゲン、食事に含まれるコラーゲンが、そのまま、体の中でコラーゲンにはなりません。
食べたコラーゲンは、完全に消化分され壊れます。壊れてアミノ酸分子になります。
バランスの取れた食事をすると、アミノ酸分子が新しいコラーゲンの材料になります。
このとき、ビタミンCを十分にあるとコラーゲンの合成が促進されます。
コラーゲン、ヒアルロン酸注入について
当院では外用剤では改善の見込めない額の横じわ、眼の周囲の眉間、目じりのしわ、口元の小じわなどにコラーゲンやヒアルロン酸の注入を行っております。
コラーゲンはもともと自然界に広く存在するタンパク質で、動物の体の全ての部分に対して重要な構成要素をもっています。
ヒアルロン酸は人や動物の皮膚の真皮内や関節内にあるムコ多糖類の1種で、保水性が高く、スポンジの様な役目をして肌の弾力や関節のクッションの役目をします。
注入用のヒアルロン酸は細菌発酵により精製されたものとニワトリのトサカから合成された動物由来のものがあります。当院では感染の心配のない前者のヒアルロン酸を使用しています。
タンパク質でいのでコラーゲンの様な、一時的な強いアレルギーの可能性がないため、その場で注入できる便利さが認められ、現在注入剤の主流となっています。
コラーゲン、ヒアルロン酸ともに、3ヶ月〜12ヶ月の間には分解され吸収されてしまいますので、定期的な注射が必要となります。